茶室を持つ 数寄屋造りで潤う生活

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一級建築士 福元 義人

茶室創造(ブログ)

「転合庵」 と 於大名

2014年2月21日 14:44

14/02/03 に、幻庵の葉雨庵の紹介を致しました。今回は小堀遠州の名席、転合庵です。

転合庵は、東京上野の東京国立博物館の庭園にあります。

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小堀遠州(こぼりえんしゅう 1579~1647)は八条宮智仁親王(はちじょうのみや としひとしんのう)(桂宮)より茶入「於大名(おだいみょう)」を賜り、その茶入れの披露のために、京都伏見の六地蔵にこの茶室、転合庵を建てました。

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1 転合全体.jpg転合庵


茶入「於大名」写真(撮れ次第挿入) >>>2014/03/22撮影しました。


東京国立博物館に「於大名」が展示されていますので見てきました。現在裏庭も庭園開放中で、転合庵と「於大名」がセットで鑑賞できる、めったに無いチャンスです。

「於大名」は名前に負けず大きいです。


説明には、 耳付茶入 銘 於大名(おだいみょう) 美濃 江戸時代・17世紀 塩原千代氏寄贈

小堀遠州が桂宮智仁親王より拝領したと伝えられ、中興名物にもあげられた瀬戸茶入面取手の本歌とされる茶入。遠州によって水滴形から現在の形に仕立てられ、彼の伏見屋敷の茶室転合庵に附属し伝世したが、その後離れ、明治に再び転合庵と一緒になった。


1 於大名 (800x600).jpg

 

2 於大名 (800x600).jpg

 

3 於大名 (800x600).jpg


転合庵には直接は関係無いかもしれませんが、隣に遠州の茶杓も展示してあります。

表示説明は。 竹茶杓 銘 埋火(うずみび) 小堀遠州(1579~1647)作

作者の小堀遠州(政一)は江戸時代初期に活躍した大名茶人。日本の古典に目を向け、和歌を記した書を茶席に飾り、瀟洒な茶陶を注文して作らせるなど、新たな茶風を確立した。銘の埋火は灰の中に小さく燃え残った炭火をいう。


4 遠州茶杓 (800x600).jpg

 

5 遠州茶杓 (800x600).jpg


KOBORI~1.JPG小堀遠州

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転合庵平面図.pdf  ⇐-----クリック

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転合庵躙り (800x600).jpg転合庵躙り口(引違戸)

6 転合刀掛石.jpg中ほどの青い石が、刀掛け石と思われる、二段石です。

2 転合床の間 (800x600).jpg

転合庵床の間。赤松丸太の床柱。床框は桧磨き丸太だそうです。

床前天井は網代天井です。

3 転合中柱.jpg

中柱は赤松。向こう切炉。火燈口の茶道口。

4 転合天井.jpg

良くできている典型的な小間の草庵天井です。

遠州の「転合庵」の扁額は保存のため、屋内に移したそうです。

転合庵は続きの隣の茶室と共に茶会等に貸出されています。博物館の庭園に展示されている感じそのもので、露地との一体感はありません。遠州作とされるこじんまりとまとまった、記念碑的茶室です。

転合庵の一番の特徴は、狭い小間茶室でありながら、床の真正面に大きく開かれた貴人口です。

その貴人口から草庵茶室に八条宮親王をお迎えする情景を思い描いてみて下さい。